Great White Wonder

Origin

“GREAT WHITE WONDER”　店舗名の由来

世界で初めてミリオンセラーを記録した海賊盤レコードのタイトル “GREAT WHITE WONDER” に由来します。

1966年『ブロンド・オン・ブロンド』を発表後、ボブ・ディランはバイク事故を起こし重傷を負い、彼は長期の静養を余儀なくされ、事故の後シーンから忽然と姿を消し、死亡説や再起不能説などが世に流れます。

事故の1年後、怪我が癒えたディランはザ・ホークス（後のザ・バンド）のメンバーとウッドストックの一軒家 “BIG PINK” の地下室に集まりセッションを重ねます。

そのセッションの内容は非常に南部志向が濃く、アメリカの伝統音楽を基にした新しいロックの実験精神に満ちあふれるものでしたが、当のディラン達はこの音源を発表するつもりはありませんでした。

それはプライベートな記録としてだけでなく、ディランとザ・バンドが生み出した傑作として永遠に残るものでしたが、そのセッションの模様を収めた膨大なオープンリールテープの一部は捨てられ、そのテープをフリーマーケットでブートレッガーのダブとケンが手にした時にロックの歴史は変わりました。

事故から2年後の1969年、何も印刷されていない真っ白のジャケットに入った2枚組のレコードが出回りました。

その後ジャケットに紺色でタイトルのスタンプが押され、これがロック界初のビジネスになった海賊盤 “GREAT WHITE WONDER” です。

録音されていたのは、それまで誰も聞いた事の無いディランの音源です。

海賊盤は違法なので宣伝などは一切されませんでしたが、新聞や音楽誌で大きく紹介された事もあり、このレコードは当時50万枚近くも売れたといわれています。

このような状況にディランは大きく憤慨しましたが、音源は止めどなく海賊盤として流れ出て行き、後にこの時のセッションはオフィシャル盤 “The Basement Tapes” として発売されました。

“GREAT WHITE WONDER” とは、直訳すれば偉大なる白い驚きとか驚異とかそんな意味です。

オフィシャル盤より先に世に出た “GREAT WHITE WONDER” はまぎれも無く『驚き』でした。これだけ巷にモノが溢れてる現在、何を引っ張り出しても当時のような驚きやインパクトを与える事は難しいかもしれません。

我々はそんな驚きや不思議を、お客さまに紹介する雑貨屋になりたいと言う思いを込めて、店名を “GREAT WHITE WONDER” としました。

でもちょっと長いので、気軽に『ワンダー』と呼んで下さい。